演技の上達にはインプットとアウトプットが大切
インプットで、あなたの目指すべき演技の方向性と、演技力を伸ばすべき知識量を増やします。
ただやはり、インプットだけではあなたの演技は上達しません。
-
-
演技力の上達法。実体験を踏まえての解説【インプット編】注意点あり
演技力が上達する具体的な方法はなに? なかなか演技が上達しないのはなぜなんだろう 演技の上達にはインプットとアウトプットが大切です。 では、 何をインプットすればいいのか? どうやってインプットすれば ...
続きを見る
何事もそうですが、得た知識は使わないと、全く意味がありません。
とくに体を使うモノは、体を使わないと何も得られません。演技もそうです。
この記事では
- インプットで得たモノをどうやってアウトプットするのか?
- アウトプットの場にはどんなものがあるのか?
そして最後に、究極の演技力上達法をお伝えします。
記事の内容
- 演技力の上達法①オーディションでアウトプットする方法
- 演技力の上達法②ワークショップでアウトプットする方法
- 演技力の上達法③劇団に入ってアウトプットする方法
- 演技力の上達法④自分でアウトプットの場を作る方法
- 演技力の上達法⑤脚本をかいて、演出をしてアウトプットする方法
自己紹介
- 18年役者をやっている。
- 現在劇団に所属。
- 過去に芸能事務所に在籍経験あり。
- オーディションを受けた経験多数あり。
- オーディション合格経験あり。
- 大衆演劇の経験あり。
Contents
演技力の上達法を解説【アウトプット編】
演技力の上達法は演技をしない上達しません。
また他人に観てもらわないと絶対に身に付きません。
インプットであなたがどう演じるか、どういうモノを目指しているか?を思い描くことが出来たらあとは実戦のみです。
アウトプットすることで、何が身に付くのか?
アウトプットをすることであなたは何を身に付けることが出来るのでしょうか?
- 【演技をする】ことになれる:経験値を得る
- 演じる感覚を覚える:感覚を養う
- 演じている感覚と見ている側とのギャップに気づける:客観的視点を得る
- どういう演技をすると評価を得られるかを知ることが出来る:評価価値が分かる
- 自分を知ってもらえる:認知してもらえる
ただ気を付けないといけないのが、アウトプットをする場所で得られるモノ(身に付けられるモノ)が若干変わってくるという事です。
ただやみくもにアウトプットをしても意味がありません。
いい部分も悪い部分もあります。
それぞれ解説していきます。
インプットだけでは決してうまくなりません。場数を踏んで経験を積み上げましょう。
具体的にアウトプットの場所は
- オーディション
- ワークショップ
- 劇団に入る
- 脚本を書く&演出をする
- 自分でアウトプットの場を設ける
あたりだと思います。
それぞれ解説していきます。
演技力の上達法①オーディションでアウトプットする方法
まずオーディションを受けましょう。
オーディションのいい点
- 演出家に自分の演技を観てもらえる。
- 緊張する場所で演技をするという経験を得られる
- 他の人の演技が見られる
- あなたの事を知ってもらえる
1、演出家に演技を観てもらえる
あなたの知り合い以外で、演出家という専門家に診てもらえることはとてもいい経験です。
いい演出家なら、あなたに有効なアドバイスをくれます。
2、緊張する場所で演技をする経験が得られる
最初はとても緊張するはずです。そしてこの緊張は、ずっと無くなることはないと思います。
何度経験しても、緊張はします。
大事なのは【緊張することを知る】経験を得ることです。
実は”緊張”は”集中すること”にとってとても重要なエッセンスなんです。
実際自分の経験上、緊張しないで演技したときより、緊張して演技していた方が褒められることが多いです。
もちろんガチガチでは何もできませんが、適度な緊張は、あなたの集中力を高めます。
そういった意味で緊張する経験ができるオーディションはオススメです。
演じていて、緊張しない芝居ほどつまらないものはありません。
3、他の人の演技が見られる
オーディションでは、ほかにも受けている役者さんがいると思います。
一対一という事はないと思います。
役者数名と演出家などの面接官という場面が多いでしょう。
そうすると、演技の上達において、他の人の演技を観ることはとても勉強になります
ワークショップオーディションだと、かなりの人数が集まると思います。
それだけの人数がいると、大体目を惹く役者さんはいます。そういった人の演技を観るのはとても刺激的です。
4、あなたの事を知ってもらえる
あなたの事を知ってもらえるという事は、人脈を作るということ。
その点では、結構オーディションやワークショップは有効なアウトプットの場だと思います。
自分も、同じオーディションに参加した役者さんに声をかけられて、その後出演依頼をされたことがあります。
そして、もし合格できた場合は、上手い役者さんとのつながりができます。
この”上手い”がみそです。
オーディションの悪い点
オーディションの悪い点
- オーディションによっては演じている時間が短い
- あなたの実力をすべて出すのは難しい
- あなたに合ったオーディションを選ばないと最悪
1、オーディションによっては演じている時間が短い
オーディションによっては、一回しか演じる機会がない場合もあります。
そんな、少しの時間であなたの全てを出すなんて不可能に近いです。
2、あなたの実力をすべて出すのは難しい
緊張によって、何もできなかったなんてこともあり得ます。
そこは経験で補うしかないでしょう。
経験を積めば、緊張して当たり前という心構えができます。
楽しみましょう。死にはしません。
3、あなたに合ったオーディションを選ばないと最悪
あなたの望むオーディションではない場合は、受からなくて最悪なのは当然なのですが、受かっても最悪です。
一時期自分は芸能事務所に所属していました。
そこは、現代劇よりも、大衆演劇に力を入れている事務所でした。
経験の為にという事で、何度か大衆演劇に出演する機会を与えてくれたのはいいのですが、自分が理想とする演技と、大衆演劇はジャンルがちがかったのです。そして、大衆演劇は地方公演が多いジャンルです。地元に大衆演劇のファンがいらっしゃるし、お客さんにかわいがってもらえるジャンルではあります。しかし、拘束時間が長い。一ヶ月なんてざらにありました。
結局、自分はその事務所を辞めることとなりました。
ちゃんとあなたが望むジャンルのオーディションを受けましょう。
演技力の上達法②ワークショップでアウトプットする方法
ワークショップのいい点
- 演出家の演出を直に受けることが出来る
- 演じる時間がオーディションより長い
- 演出家や他の役者さんとディスカッションできる
- 知り合いもできる可能性がある
- 気軽に応募できる
解説していきます
1、演出家の演出を直に受けることが出来る
演出家さんの演出を受けられるのはとてもいい経験になります。
有益なワークショップだと、演技のダメ出しを受けてから再度演じるなんてこともできます。
演出家さんによって、演出は全然違います。
あなたの好きな演出家さんの演出方法や傾向を知ることが出来る
自分が経験して有益なワークショップは、「間」の取り方を丁寧に教えてくれたという事がありました。
その経験は今でも生きています。
2、演じる時間がオーディションより長い
ワークショップは2~3時間なんてものはざらにあります。
持ち時間があまりない人にとっては、あまり有効ではないかもしれません。
演出家さんによっては、白熱してしまって、予定より長くなってしまったなんてことも経験したことがあります。
とてもありがたいことなんですが、時間がない人には不向きかもしれません。
3、演出家や他の役者さんとディスカッションできる
グループに分かれて、そのグループで演技を作って発表するなんてことも経験できます。
あなたのコミュニケーション能力も鍛えられます。
4、知り合いもできる可能性がある
オーディション兼ワークショップというモノもあります。
あなたがいい演技をできれば、もし合格できなくても、同じようにオーディションを受けに来た役者さんから声をかけられるなんてこともあります。
例えば、自分で劇団を立ち上げている人は、次の自分の劇団の公演に出演してもらえそうな役者さんを探すのを目的の一つとして、オーディションやらワークショップを受けに来ている人はいます。
そういった人たちに出会える場でもあるわけです。
5、気軽に応募できる
ワークショップは、いわば勉強会のようなものです。
ですからオーディションのように審査されるわけではないので、あまり構えずに応募できると思います。
気楽に応募しましょう。
ワークショップの悪い点
- ただただお金を取られただけ
- ワークショップにもあうあわないがある
1、ただただお金を取られただけ
ワークショップは無料でというモノはほぼないと思います。
それは、テキストや場所代にお金がかかるし、その劇団においての次回公演の積立金として、技術を伝える代わりに頂戴するという目的もあるからです。
ただ注意しないといけないのが、ワークショップの中には、ただ拘束時間が長いだけで、演出家は自分の演出を演じてもらえる状況に悦に入っていたが、我々は休憩時間さえもらえなかった、というワークショップもありました。
気を付けましょう。
2、ワークショップにもあうあわないがある
これも、演出家によっては、合う役者さんや合わない役者さんがいます。
また結構厳しく演出をする方もいらっしゃいます。怒鳴られたり…
その点は覚悟しましょう。
※そんなことにならないようにするためには
やはり事前のリサーチが必須です。
- 事前にその演出家が演出した舞台を観劇しておく
- あなたの好きな劇団のワークショップを受ける
- 知り合いの役者さんから紹介してもらう
あたりをすれば、失敗することはかなり減るはずです。
演技力の上達法③劇団に入ってアウトプットする方法
劇団に入るのも、アウトプットをするにはいい方法です。
劇団入団のいい点
- 年に数回、劇団企画の公演をする
- 劇団員という肩書を得る
あたりです。
解説します。
年に数回、劇団企画の公演をする
劇団の企画公演に強制的に参加できるというのが最大の良い点でしょう。
定期的に演技ができるのは、あなたの演技力の向上にはうってつけではないでしょうか?
劇団員という肩書を得る
あなたが所属した劇団によりますが、例えば名前の知られた劇団に入ることが出来たら、それだけであなたのステータスは爆上がりします。
ただ、看板を背負うのでそれなりの演技力を身に付ける必要がありますかどね。
劇団入団の悪い点
続きまして、劇団入団の悪い点です。
- お金がかかる
- 雑務が増える
- あなたのやりたい演技ができなくなる可能性がある
解説します。
お金がかかる
劇団によっては、チケットノルマなるものが発生します。
芝居を作るのにはお金が必須です。
そのお金はチケット代から賄われます。
当然その分たくさんのお客さんに診てもらわないと赤字になってしまいます。
そうなってしまったら次の公演が打てません。
そうならないためには
お客さんをたくさん呼べるようになる(超難関)
※しかし、お客さんを常に100人呼べるようになったら、あなたは小劇場界では引く手あまたになれます。
やはり役者も商売です。集客力はどの世界でもかなり重要な能力なんですよね。
チケットノルマのない劇団に入団する。
ようは名前が売れている有名なところですね。宣伝活動もきちんとしているところという事です。
雑務が増える
劇団員になると、稽古中は演技だけすればいいものでもありません。劇団によっては、お金の管理をしたり、小道具を用意したり、他の役者さんのケアをしたり、雑務に追われることでしょう。
それは、劇団を続けていくには避けて通れません。
あなたのやりたい演技ができなくなる可能性がある
やはり、演出家や脚本が中心に舞台を作ってくので、脚本や演出家によってはあなたのやりたい演技に沿わない事をしないといけなくなる可能性があります。
また、自分の劇団の公演が中心となるので、他の劇団さんに客演する場合も、自分の劇団の公演の予定によっては、客演ができなくなる可能性があります。
また、客演をするにも劇団の許可が必要になってきます。
また、間違って合わない劇団に入ってしまったら最悪です。
劇団によってはすぐに辞めることが難しいところもあります。
実際に過去に所属していた劇団が、一年間の拘束を強いられました。(律儀に守った人も少なかったですけどね)
演技力の上達法④脚本をかいて、演出をしてアウトプットする方法
脚本を書く
意外かもしれませんが、脚本を書く事も演技力上達に役立ちます。
脚本も書いていて役者もやっている人は多いです。
そういった人たちは演技が上手い人が多いです。
宮藤官九郎さんもそうですよね。
想像力を豊かにし、演技力の幅が広がると思います。
演出をする
どういう演技が面白いかをわかっていないとできないから、自然と演技力は上がります。
演出をするという事は、客観的に物事をとらえるという事です。
演技においての自分の客観視できる能力は必要だと思います。
演出家の意図を組めるようになるのも一つの利点ではないでしょうか?
演技力の上達法⑤自分でアウトプットの場を作る方法
舞台をつくる会場やスタッフさんが必要。ハードルは高いかもお金がかかる。
映像を作るピンからキリ
YouTubeを利用する。
自分でやる利点は、
役者以外のビジネススキルが身に付く。
人脈が広がる
演技力が最も効果的な究極の上達法
演技力が最も効果的に上達する方法があります。
それは次の三つの条件を満たした作品を作る場所に自分を置く事です。
- いい演出家であること
- 面白い作品であること
- 上手い役者さんがたくさんいること
いい演技をするにはいいチームが大事です。
演技力の上達法を解説【アウトプット編】:まとめ
演技力の上達法アウトプットの場として
- オーディション
- ワークショップ
- 劇団に入る
- 脚本を書く&演出をする
- 自分でアウトプットの場を設ける
があることが分かっていただけたと思います。
これらを駆使して、演技の場を広げて、あなたの演技力を上達させましょう。