演技の技術

演技にマインドフルネスを取り入れる

 

瞑想とか心理学で用いられる技術のマインドフルネス

これを舞台上で取り入れると、リアルで観客の心をひきつけて心を揺さぶる演技ができるようになります。

つまり演技の質が一段階上がります。

「なにそれ?気になる。」

「上手くなるならやってみたい!」

わかりました。
ではそのやり方を順序立てて、説明していきます。

1、マインドフルネスとは?

”『今、この瞬間』に100%集中する生き方”のことをいいます。

今に集中するということは

  • 今の自分の五感が感じていること
  • 今の空間や環境
  • 過去や未来じゃなく”今”

100%集中することです。

その”集中する感覚”を舞台上でも用いればいいのです。

2、なぜ効果的なのか?

舞台上でマインドフルネスができると、

  1. その空間に起きていることすべてに反応できる。
  2. 純粋に相手の役者さんに反応できる。
  3. その反応を演技に反映できる。

つまり”その場でうまれた新鮮な演技”を提供できるわけです。

逆にマインドフルネスではないと

過去や未来の事に注意を向けることになります。

つまり舞台上だと
自分が練習で生み出した演技、もしくは誰かが演じた演技をなぞることです。

3、逆になぜマインドフルネスじゃない演技はだめなのか?

なぜマインドフルネスではない、過去の演技(練習した演技プラン)をなぞることがダメなのか?

例えば
あなたは画家さんで、目の前にモデルさんがいて、そのモデルさんをデッサンしているとします。

「マインドフルネスではないこと=過去にこだわること」とは、
目の前にモデルさんがいるのにも関わらず、”過去に自分が書いたデッサンを思い出して、それを描いていること”になります。

意味が無いことだとわかりますよね。

過去に書いたデッサンを思い出すなら、モデルさんを帰して過去に書いたデッサンを持ってくれば済む話です。

これがつまり舞台上でいうところの、”過去の練習した演技をなぞること”と同じなんです。

4、なぜ観客の心を揺さぶるのか?

人は”現実で起こっていること”に一番心を奪われます。

そして”現実で起こることは=予想がつかないこと”

つまりは、観客を夢中にさせる演技とは、”予想がつかない演技”ということです。

ではどうすれば、予想がつかない演技ができるのか?

それは演技プラン(過去の演技)を放り投げればいいのです。

でもそうすると、今までやった練習が無駄になるのでは?

大丈夫です。

練習したことは、意識しなくても技術として、滲みでてくるものなんです。

デッサンでも今、目の前のモデルさんに集中して書いても、過去に描いた経験は技術として身に付いているはずです。

演技でも一緒です。

だからこそ練習で生まれた演技プランは放り投げるべきなんです。

そしてマインドフルネスで今に集中することで、予定調和で動かない、
今に集中した新鮮な演技ができるわけです。

これができたら、演技の質が確実に上がります。

5、マインドフルネスのやり方

マインドフルネスのやり方は、瞑想がおすすめです。

次の項目にそれぞれ一分ずつ集中してください。

  • 呼吸
  • 足の裏

3分でできます。

コツは他のもの(過去の出来事を思い出したり、うまくできているか心配になったり、おなかがすいた、他の体の部位)に注意が移ったら、その事に気づいて、集中を元に(呼吸や足の裏や音)戻すことがだいじです。

これができると、集中のコントロールができるようになれます。

マインドフルネスは、仕事でも集中してはかどったり、プライベートでも記憶力が上がったりと、使える技術です。

ぜひとも身に付けて、演技だけでなく暮らしに役立ててください。

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