正月を迎え、
今年こそは自分を変えたい!!
今の自分ではいけない!!
あの人みたいになりたい!!
そんな前向きな考えを持っているが、そんな思いとはうらはらに
自分みたいなモンが…
自分はあの人とは違うし…
過去のトラウマが自分を縛って…
などと後ろ向きな考えにも縛られていて、自分は不幸だと嘆いている方
自分を成長させたい、幸せになりたいと考えているあなたにこそ読んでほしい本です。
まず初めに
アドラーとはどんな人か?
心理学の三代巨頭といわれているアルフレッド・アドラー。
心理学者といえば“フロイト”と“ユング”は聴いたことある人いるでしょう。
アドラー心理学こそ現代の人たちを幸福にする心理学ではないでしょうか?
Contents
嫌われる勇気とはどんな本なのか?
この嫌われる勇気は、そのアルフレッド・アドラーが説いた心理学を、日本人カウンセラーの方がギリシャ哲学とアドラー心理学をうまくミックスして解かりやすく解説した本です。
物語の流れは、哲学者と青年との対話形式で綴られています。
実はアドラー自身も、自分の考える心理学の考え方、対面形式(対話や講義)を通してその考え方を伝えていたようです。
この対面形式で進んでいくの形式が、とても読みやすくてわかりやすさをえんしゅつしているのではないでしょうか?
そして本は衝撃的な言葉から始まります。それは
トラウマなど存在しない!?
トラウマが存在しないってどういうことなんでしょうか?
そもそも人はどうすれば幸せに生きることが出来るのか?に対するアドラー心理学の答えはこうです。
アドラー心理学がいう人が幸せに生きるための考え方
- 人は変われる
- 世界はシンプル
- 誰もが幸せになれる
という考え方の元、この本は進んでいきます。
【人は変われる】➔トラウマの否定
この人は変われるに対する答えの一つが、トラウマの否定なのです。
トラウマとは
心理学者のフロイトが言っている:トラウマという過去の出来事があるから今のような自分がいるという考え方。
フロイトは、「彼氏ができないのは過去にヒドイ彼氏がいて、DVを受けていた。それが原因で彼氏が作れない」という考え方である。
アドラーはこの考え方をを原因論といっている。
この原因論が正しいと、人は過去の出来事で未来が決まってしまうという事ではないのか。
これはおかしいでしょ?
アドラー心理学では、その原因論を否定。アドラー心理学では目的論こそが正しいといっている。
目的論とは、人は自分が楽をしたいがために、トラウマを利用しているのだ。
例えば、彼氏にDVを受けたこと(トラウマ)によって男性不信になったというが、実際は新しい出会いに伴う恐怖、立ち向かう困難から逃れるためにトラウマを利用している。
本の中でこんなエピソード
赤面症の女の子がいた。
彼女はこの赤面症を克服したいと思っている。なぜか?好きな人が出来てその人に告白したいが、赤面症が恥ずかしくて告白なんかできない。
そこでアドラー心理学でいう目的路として考えるとどうなるのでしょうか?
そもそも赤面症と告白できないことは関係ないのに、いざ告白すると次のような事態に陥る可能性があるそれは
告白することで好きな人から嫌われる可能性がある。
ということはもし告白しなければ、付き合うことはできないが、嫌われる可能性はゼロである。もちろんずっと好きでいられる。されにもしかしたら自分の事を好きなのではという希望さえも持ち続けることが出来る。
つまり、嫌われる、フラれる可能性を逃れるために、赤面症を利用しているに過ぎないといっているのです。
例えばミュージシャンになる夢を持っていたが、親に否定されたから今サラリーマンをしている。
これに対するアドラー心理学の回答は
いや、親に反対されたから夢をあきらめたのではないのです。
それはあなたが夢に挑戦すれば夢破れる可能性があることを恐れるあまり、親の考えを利用しただけなのです。自分の才能のなさを露見したくないがために、親の言い分を言い訳にしているに過ぎないのです。
つまり:ひとは怒りや劣等感を利用して楽をしたい(困難を避けたい)だけ。
実際の話、【怒り】は本来コントロールできるものなのです。
怒りはコントロール可能
娘と激しい口喧嘩した母親。娘が家を出ていくが怒りが収まらない。そこで突然電話が鳴りだす。娘だと思った母親は、怒りに任せて電話を取ると、実は娘の担任の先生からだった。とてんに怒りを抑えて話し始める母親。
青年は言います
「目的論なんて、ようは私が未熟だといっているのか?」と哲学者に詰め寄ります
哲学者は言います
「違います。アドラー心理学では、【人は変われる】ことを知り、【“変わる“という勇気を持つ】こと。【変わろうとする勇気】のことなんだと」
哲学者が言うには、
アドラー心理学は、変われるという勇気を与える、背中を押してあげる心理学なんだそうです。
哲学者はこうも言います。
人は
- 自分の能力の足りなさ
- 人との付き合い
- 自分の思想
- 生活
- 行動
などに対して
- 嫌だと感じる
- 辛い思いをする
のです。
そしてそれを”避けるため”=”楽したい”がために、いろんな言い訳を作り出して行動しない理由作り出すのです。
「また【世間】や【他の人】などの総称を用いて自分を守る。一方向からの視点でしか判断できないように仕向ける傾向がある。」
「男はなんでみんな浮気するの?」とか、「最近の若い者はだめだ」とかなんてとてもいい例ですよね。
これらはすべて、自分が変わると決めた瞬間から不要になるのです。
【世界はシンプル】➔だいたいがあなたの課題ではない
人の悩みは大体が対人関係の悩みである。
例えば
仕事。交友関係。愛。
これらもすべて対人関係である。
確かにそうですよね?
では実際にそういった対人関係の悩みにはどうすればいいのか?
そういった対人関係の悩みはずべて二種類に分類できます。
- 結末が自分の事
- 結末が他人の事
どういうことか?
例えば親ならだれでも子供に言ったことがあるだろうフレーズ
「勉強しなさい」
これこそまさに結末が他人の事なんです。
勉強して結果が変わるのはあなたではなくて、あなたの子供です=【他人の問題】そう他人事です。結末が他人の事には、あなたは介入してはいけないとアドラー心理学ではいっているのです。
子供に勉強をやれなんて言う必要ないのです。
そもそも子供が勉強しないで困るのは子供自身なのです。
親としてやれることは、
勉強の大切さ、勉強によってもたらされることを教えるだけ。
やりたい勉強があったら全力でサポートするだけ。
さらにアドラー心理学では他人をほめることをよしとしていません。
親が子を褒めること、そして褒められようとすることも、アドラー心理学は否定するのです。
なぜか?
アドラー心理学は承認欲求を否定しています。
あなたが子供を褒めると、子供が褒められることを目的として勉強してしまうから。
そもそも勉強とは褒められるためにするモノではない。
また逆も然り
子供が褒められることを目的で行動するという事は、他人の意見で自分が生きることになってしまう。
親から言われたことを守るのも、間違っている。
親の考えと自分の考えを分離して考えないといけないのです。
親の言われるがままに生きること=敷かれたレールの上を走ること。
親のいう事を聞いて行動してしまう理由はなんなのでしょうか?
言われたとおりに行動することこそ安易で簡単なことはない。つまりだからあなたは【楽】するために親を利用しているに過ぎないのです。
そして万が一その親の考えが間違えてたとしても、親の責任にすることが出来るのです=責任転換
でも重要なことは親のせいで間違えてたとしても、一番損するのはあなただけなんです。
もうこの時点で、青年は相当心に大打撃を受け始めます。読んでいる自分も大打撃を受けます(笑)
そして更なる追い打ちが
他人の意見に左右される生き方なんて、【自由】ではない!!!
褒めるという行動はそもそもどういうことなのか?
褒めるという事は、あなたはその相手を下に見ていることの証拠なのです。
人を褒めるという行動=位が上の人間が位が下の人間に行う事。
確かに…
つまり縦の関係によって生まれる現象なのです。
アドラー心理学は縦の関係を否定➔横の関係を築きなさいといっています。
ヨコの関係を築くにはどうすればいいのでしょうか?
ポイント
相手を称賛したり評価してはいけない。ではどうすればいいか。それは感謝することです。
ありがとうと伝える事。これが対等な関係を作る方法です。
感謝は横のつながりを作るいい方法です。
他人の好き嫌いをあなたがコントロールしようとすることがおこがましい行為
あなたが自由に生きると、あなたの行動であなたが相手に嫌われる可能性があります。
でも、相手が嫌うか嫌わないかはあなたがコントロールできるものではないのです。
それは、相手が決める事。相手の課題なのです。
だから、相手がどう思われるかを考えて行動すること自体がナンセンスなのです。
だから嫌われる勇気を持ちましょう。
自由に生きるとしてあなたは何を目的とすればいいのでしょうか?
それは共同体感覚が大切です。
【誰でも幸せになれる】➔幸福とは他人に貢献すること。仲間に貢献できている感覚=幸福
そもそも、“仲間“が大切。競争することの否定。競争は敵を作る行為である。
この本の重要ポイントは、しあわせになるために何をするべきかを説いている点です。
そのポイントは三つあって、
1、自己受容する
自己嫌悪=過小評価ではなく、また過大評価もいけない。
つまりありのままの自分を知って受け入れることが大切
受け入れてから無能を知るという事は、自己嫌悪する為ではないのです。今の自分を知って、そんな自分を変えようと決心することが大事なんです。
また、誰かみたいになりたいと考えることも否定しています。
あなたはその人には絶対になれないし、なっても意味がない。もしできたとしてもそれは他人の人生を生きることにもなるのです。
行為することに価値を見出してはいけない➔ワーカーホリックになってしまう(仕事人間になる)=行動していないと自分の存在を実感できない。
この本では、存在するだけであなたには価値があるといっています。
例えば、あなたの大切な人が事故にあった場合。命が助かった=存在しているだけで感謝しませんか?
それが、あなたはそこに居るだけで、生きているだけで、存在価値があるという事なんです。
2、他人を信頼する
信頼とは≠信用とは違います。
信用=見返りを求める事。銀行とかにお金を借りる時も信用が大事ですよね。つまり信用とは、条件ありきで相手を信じる事なんです。
では信頼とはなんんでしょうか?
信頼=無条件で相手を信じることを言う。
そこで一つの疑問が…もしその相手に裏切られたらどうするのか?
アドラー心理学では、
裏切るか裏切らないかは、他人の問題(でた!!!)
先ずは信頼することが大切なのです。
実は人って信頼されているのか、それとも信頼ではなくて信用されているかをきちんと察知するんです。
相手が見返りを求めていることが分かるんです。(⇐確かに!!!)
だからこそまずは信頼しましょう。
信頼されているとを分かった人は、裏切ることをしづらくなります。
また信用するためにはヨコの関係が絶対。そして共同体をつくること、所属することが大切。
つまり仲間を作ることが大切です。
3、他人に貢献する
その共同体に貢献することが大切。
実は人ってお金持ちであればある程、他人に無条件で貢献している人が多いのです。
お金持ちがお金を持っているのに働いているは、働く事で他人に貢献したいからなんですよ。
また、アドラー心理学では
生きる上で、目標を定めてそこに向かって生きる事を否定したいます。
目標=線で生きると辛い。
人はいつ死ぬかわからない、だからこそ“今”が大切なのです。
今を全力で生きるのです。
人に貢献できていると実感することが幸福なのです。
そして存在するだけで幸せなのです。
だから、しあわせに生きることは誰にでもシンプルなのです。誰でも幸せに生きられるのです。
点で生きることが大切。
今を生きる事。そんな普通のとで幸せになれるのです。
つまり普通に生きる勇気があればいいのです。
書籍の良かった点と悪かった点
◆いい点
とにかく読みやすい。難しい言葉がないのと、対面形式で青年が徐々に考え方を変化させていく過程をみているだけでも、一つの物語としてとても面白い。
◆悪い点
具体的な方法がないこと。考え方は素晴らしいが、その為には何をすればいいかを具体的に書かれていない。自分を変える具体的な方法例があるとさらにとても有効な本になった可能性がある。
たとえば、自分を変えるためのメソッド的なモノや、計画の立て方などがあるともっと有効的な本になったかもしれません。
でもそういって具体的な方法が書かれている本はいくつかあるので、最後に紹介したいと思います。
この書籍におすすめな人
他人を変えようと考えている人
自分を変えたいと思っているのに、どういう風に変えたらいいかわからない人
毎日幸福になりたいと考えている人
誰でも幸せになるという心理が書かれている本です。
自分なりに少しづつ実践してみるのがいいでしょう。
◆単行本版
◆kindle版
◆おまけ。この本はあなたが変わるためにやるべき実践的な方法が書かれているので、少しづづ実践するだけであなたは変わることが出来ます。嫌われる勇気で変わるきっかけを得ることが出来たらこの本で実践あるのみ!!!