◆作品情報
監督、脚本:手塚悟
キャスト:永野宗典、山本真由美
作品の概要
2016年の作品。Harukanakamuraのアルバムに収録されていた「every day」にインスパイアされて、原作者である富士原直也がSNSサイトのmixi上で発表した短編シナリオを映画化した。
始めは、大阪の一館での上映だったが、口コミや熱烈なリピーターが出たため、一年半のロングラン公演となった作品。
◆簡単なあらすじ
主人公の晴之のもとに、前日の交通事故で生死をさまよっている恋人、咲が部屋に元気にやってくる。咲が言うには「一週間の時間をもらった」とのこと。
主人公とその恋人との一週間の物語。
★★★★☆(★5が満点)
◆総合評価
邦画でいい作品に出会ったと思います。
お話がシンプルで、登場人物もそんなに多くない。
とてもやさしいお話。すっと物語の中に入っていけるでしょう
◆良い点
演技のトーンにリアリティーがある。
何気ないシーンでクスッと笑わせてくれて、そして、心を揺さぶられるシーンがあって。
なにより激しい感情表現が無いのがいい!
流行りのデフォルメされた演技がないので、お話の邪魔になっていない。
テレビで活躍されている方々の演技より余程好感が持てるし、上手い!!
要所要所で挟まれる、フォトブックをめくる演出が、キチンと考えられているなぁと思った。
◆悪い点
悪い点というか、妻ではなくて恋人という設定なんですね。気づかなかった。ずっと妻だと思っていた。
悪い部分はあまりないのだが、最初の主人公の反応が、どうなんだろううとは感じた。
入院中である筈の瀕死の恋人が目の前に現れたら、あんな反応なのか?
そこはそんなに気にはならないです(笑)
気になるのは、
よく見るカット割りが(対面者の肩越しに相手の上半身を映す技法)最近好きではないんだなーと思い始めている。
作品のトーンに少しファンタジーが入っているから、それを考えると、あのよく見るカット割りもありなのかもしれない。
●類似作品との比較
永い言い訳(2016年監督脚本:西川美和。キャスト:本木雅弘、竹中ピストル、深津絵里)。
雨の日には会えない晴れた日は君を思う(2017年監督制作:ジャン=マルク・ヴァレ。キャスト:ジェエイク・ギレンホール、ナオミ・ワッツ)
共に、妻を亡くした夫の話が主人公の話
この二作品はお互いにとても設定が似ています。
作品は妻と恋人と若干違いがあるが、三作品ともある一つの点で似ている部分がある。それはネタバレにもなるので書きません。見て確かめてください。
※この作品が好きな人にオススメの映画はこちら
上の二作品はおすすめです。
サマータイムマシーンブルース(2005年。監督:本広克行。キャスト:瑛太、上野樹里、ムロツヨシ、永野宗典、真木よう子)ヨーロッパ企画繋がり。